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黒いスズメバチの正体を解説!詳しい生態や刺された時の対処法も解説
全身が黒いスズメバチは「クロスズメバチ」と呼ばれ、全国に生息しています。
他のハチと比べて活動期が長いため、寒くなった時期でも注意しないとハチ刺されの被害に遭う可能性が否めません。
この記事では、クロスズメバチの基本的な知識から、刺された時の対処法を解説します。
攻撃性が低いクロスズメバチは、むやみやたらに近づかなければ安全に退避することも可能です。
安全に外出するためのご参考にしてください。
Contents
黒いスズメバチ「クロスズメバチ」の特徴
黒色の全身に白色のラインが入った見た目のハチは「クロスズメバチ」と呼ばれます。
他のスズメバチと比べると小柄で、人によってはハチだと認識できないケースも少なくありません。
しかし、刺激すれば巣を守るために人を差して攻撃してくることもあります。
ここではクロスズメバチの特徴を解説します。
- ハエやアブと間違いやすい見た目
- 全国どこにでも生息している
- 一部地域では食用として採集される
1つずつ解説するので、ハチ被害を防ぐためのご参考にしてください。
ハエやアブと間違いやすい見た目
クロスズメバチの特徴は「黒色の全身」と「小柄なサイズ」です。
一般的なスズメバチと違って体が黄色くないため、ハエやアブと間違いやすい昆虫でもあります。
全長は「10mm〜15mm程度」と、全長が「30mm〜50mm程度」まで成長するオオスズメバチと比べるとかなり小さな体をしています。
ハエやアブなど、危険性の低い虫と間違って手で払いのけると攻撃してくる恐れもあるため、黒い虫を見たら「クロスズメバチ」である可能性も考えましょう。
ちなみに、クロスズメバチに似たハチとして「シダクロスズメバチ」が存在します。
複眼の内側がえぐれているという違いを持ちますが、急に飛んできた時に瞬時に見分けることはほぼ不可能です。
攻撃性は低いですが、攻撃してくることは十分ありえるので注意して行動しましょう。
全国どこにでも生息している
クロスズメバチは全国に生息するスズメバチです。
スズメバチは暑い地域に生息するというイメージを持つ方も多いかもしれませんが、実際は北海道のような寒い地域でも活動します。
また、自然から離れた都市部でも巣を作って活動するため、どこに住んでいてもスズメバチ対策は必須です。
参考:中部地方におけるクロスズメバチ食慣行とその地域差|野中健一
一部地域では食用として採集される
食用として採取されるハチの多くは「クロスズメバチ」です。
長野県などの中部地方では、ハチの幼虫を「蜂の子」というごちそうとして振る舞う文化も見られます。
タンパク質を補給できる食事として重宝されており、現在も当時の手法で食されているのが特徴です。
採取難易度が高いことから高級食材として扱われていて、クリーミーかつ甘い味わいが人気でもあります。
他の地域でも混ぜご飯やフライ、煮付けなど、さまざまな方法で食されてきました。
参考:中部地方におけるクロスズメバチ食慣行とその地域差|野中健一
参考:おいしい、たのしい、おもしろい!蜂の子の魅力|NAGANO INAVALLEY
クロスズメバチの生態を解説
クロスズメバチの生態を解説します。
クロスズメバチはハチらしくない特徴を持ちます。
とはいえ、毒を持つことは間違いないため、油断していると危険な目に遭う可能性は十分考えられるでしょう。
- 攻撃性は低め
- 活動期間が長い
- 土の中に巣を作る
- 肉や甘いものを好む
1つずつ解説するので、クロスズメバチ対策のご参考にしてください。
攻撃性は低め
クロスズメバチの攻撃性はさほど高くありません。
見つけても刺激せず、その場をゆっくり去ればハチ刺されによる事故は防ぎやすくなります。
ただし、黒い見た目からハエやアブといった虫と間違いやすく、誤って追い払おうと刺激を加えると敵として攻撃される可能性があります。
クロスズメバチの見た目を知っておき、黒い虫を見た時に正しく警戒できるようにしておくと安全です。
活動期間が長い
クロスズメバチは活動期間が長く、他のスズメバチが冬眠に入る時期まで姿を見られるのが特徴です。
一般的なスズメバチは5月〜11月の間に活動し、それ以外の時期は翌年の準備期間として越冬期に入ります。
しかし、クロスズメバチは4月に活動を開始し、気温がグッと下がる12月まで活動する種類です。
冬でもハチ刺されの被害に遭う可能性があるため、寒い時期にハチに似た虫を見つけたら油断せずクロスズメバチだと認識して対策を図りましょう。
参考:クロスズメバチ|堺市
土の中に巣を作る
クロスズメバチは土の中に巣を作って暮らします。
ハチの巣といえば木や屋根の下にぶら下がっているイメージですが、クロスズメバチは地中の穴に巣を作り、そこを拠点にして活動します。
ハチの巣の形状は他のスズメバチが作る巣とほぼ変わりません。
しかし見つけることが難しいため、知らず知らずのうちに刺激してしまい、襲われるリスクがあるため注意が必要です。
こういった習性を持つクロスズメバチは別名「地蜂」とも呼ばれ、攻撃性は低いものの、駆除が難しいハチとして知られています。
肉や甘いものを好む
クロスズメバチは肉食で、捕獲した虫を丸めて肉団子にする習性を持ちます。
肉食という習性を逆手に取り、動物の肉を設置しておびき寄せて採取する方法も一部地域で見られるほどです。
また、他のスズメバチと同様に花の蜜のような甘いものも好みます。
それゆえに、クロスズメバチがいる可能性のある場所に行くときは、甘い臭いを放つものの携帯は避けなければなりません。
参考:中部地方におけるクロスズメバチ食慣行とその地域差|野中健一
クロスズメバチに刺された時の症状を解説
攻撃性が低いクロスズメバチですが、誤って刺激を加えると防衛反応の一環として敵を刺そうとします。
クロスズメバチも毒を持っているため、刺されると重篤な症状が発生して命に危機が及ぶ可能性も否めません。
ここではクロスズメバチに刺された時の対対処法を解説します。
他のスズメバチに刺された時も同様の対処法で命を守れるため、ぜひご覧ください。
「かゆみ」や「腫れ」などの局所症状
刺された患部に「かゆみ」や「腫れ」が発生する症状を局所症状と呼びます。
他にも熱感を持ったり、皮膚が赤くなったりと、見た目的にも不安が募る症状につながるのが特徴です。
正しく対処すれば症状の多くは約1日程度で治まりますが、数日経っても症状が緩和しない場合などはなるべく早く皮膚科を受診してください。
参考:ハチに刺されたときの応急手当、病院の診療科目は?|横須賀市
【危険】「めまい」や「呼吸困難」などの全身症状
「めまい」や「呼吸困難」が発生した場合は全身症状の可能性があります。
一刻も早く対処しないと命を落としかねない危険な症状です。
特に、過去にハチ刺されの経験がある人が再度ハチに刺されると、体内の抗体が過剰反応して「アナフィラキシーショック」として全身症状が発生する可能性が高いです。
【ハチ刺されによるアナフィラキシーショックの主な症状】
- めまい
- 吐き気
- 腹痛
- 呼吸困難
- 動悸
- じんましん
- 意識の消失
アナフィラキシーショックは、刺されてから30分以内に発生することがほとんどです。
重い症状ほど早く発症する傾向にあるため、自身や同行者の状態に少しでも異変を感じたら救急車を手配してください。
参考:ハチに刺されたら?|医療法人靖和会 いしわ内科皮フ科クリニック
参考:蜂毒アレルギーの臨床|獨協医科大学リポジトリ
【4ステップ解説】クロスズメバチに刺された時の対処法
実際にクロスズメバチに刺されたら、まずは応急手当を行うことが重要です。
特に局所症状の場合は刺されたショックで混乱することはあっても、意識に症状がでることはありません。
冷静に対処すれば軽い症状に留められる可能性があるので、前もって知っておくと安心です。
- 【ステップ1】ゆっくり巣から離れる
- 【ステップ2】刺された患部から毒を抜く
- 【ステップ3】抗ヒスタミン薬を塗って患部を冷やす
- 【ステップ4】症状次第ではすぐに診察を受ける
- 抗体検査を事前に受けるのもおすすめ
なお、アナフィラキシーショックに伴う全身症状が出た場合は、ショック症状を一時的に緩和する「エピペン」の投与しか対処法が存在しません。
「めまい」や「呼吸困難」など、患部以外にも症状が広がっている時は迅速に救急車を呼んでください。
【ステップ1】ゆっくり巣から離れる
万が一クロスズメバチに刺された場合、巣や刺された場所からゆっくり離れてください。
その場に留まるとハチの警報フェロモンによって仲間が集まり、さらに刺される危険性があります。
逃げる際は走らず、姿勢を低くして後ろ向きに20m以上離れることが必要です。
刺された勢いでハチを追い払おうとすると却って刺激してしまい、さらに攻撃される可能性があります。
【ステップ2】刺された患部から毒を抜く
安全な場所に退避した後は刺された患部から毒を抜きます。
ハチの毒は水に溶けやすいため、まずは患部を流水で洗って毒をしっかり流しましょう。
また、患部に針が残っている場合は爪先でゆっくり抜きます。
同時に刺された場所を挟むように圧迫し、毒自体を抜くのも有効です。
ただし、口で吸い出すのは毒が体内に入る可能性があるため避けてください。
参考:ハチに刺されたときの応急手当、病院の診療科目は?|横須賀市
【ステップ3】抗ヒスタミン薬を塗って患部を冷やす
患部を流水で洗い、毒を流したあとは抗ヒスタミン剤が含まれたステロイド軟膏などを塗ります。
腫れや赤みを抑える効能があるため、ハチが潜む可能性のある場所に足を運ぶ際は携帯しておくと安心です。
なお、患部に尿をかけて治すのは効果がない迷信なので信じないようにしてください。
【ステップ4】症状次第ではすぐに診察を受ける
かゆみや赤みに対して応急手当を行い、症状が治まれば一安心といえます。
しかし、数日経過しても症状が緩和されない場合や、症状が悪化している場合は迅速に皮膚科などの医療機関を受診してください。
また、過去にハチに刺された経験がある場合は、局所症状しか発症していなくても一度受診するのがおすすめです。
参考:『ハチ(蜂)』に刺されたらどうすれば?症状、対処、予防法を解説|ヒフノコトサイト
抗体検査を事前に受けるのもおすすめ
ハチに刺された経験がある方は、抗体検査を受けるのもおすすめです。
ハチ毒によるアナフィラキシーショックは、ハチに刺された時に体内に生成される抗体が過剰反応を起こして発生します。
抗体を持っている方はそうじゃない方と比べてショックを起こす可能性が高いとされます。
外で仕事をする方や趣味でアウトドアを楽しむ方は、自分がアナフィラキシーショックを起こしやすい体質か知っておくと対処しやすくなるでしょう。
参考:ハチに刺されたら?|医療法人靖和会 いしわ内科皮フ科クリニック
クロスズメバチに刺されないための方法
クロスズメバチは他のスズメバチに比べて毒性はやや弱いものの、刺されると痛みやアレルギー反応を引き起こす危険性があります。
特にアレルギー体質の人や過去にハチ刺されの経験がある人は重篤な症状につながる可能性もあるため、刺されないための対処が必要です。
- 巣に近づかない
- 黒い服を着用しない
- 強い臭いを発しない
- 対処グッズを携帯する
- 巣を駆除する
ここでは、クロスズメバチから身を守るための方法を解説します。
巣に近づかない
クロスズメバチは土の中に巣を作って活動します。
他のハチの巣と比べて見つけにくいですが、万が一発見した場合は絶対に近づかないようにしてください。
近辺でハチが飛んでおり、巣にハチが潜んでいる可能性がある場合は専門の駆除業者に依頼することが安全です。
黒い服を着用しない
クロスズメバチを含むスズメバチは黒いものに反応しやすい性質を持っています。
黒い服や帽子を着用すると、ハチが敵とみなして攻撃を仕掛けてくる可能性が高まります。
ハチが出没する場所に行く際は、白や淡い色の衣服を選び、帽子やメガネで顔を保護すると安全です。
強い臭いを発しない
クロスズメバチは嗅覚が鋭く、強い香りに引き寄せられる性質も持ちます。
特に、香水、ヘアスプレー、虫除けスプレーのような香りの強いものを携帯していると近づいてくる可能性が否めません。
糖分を含む飲み物や食べ物もハチを引き寄せる原因となるため、屋外での飲食にも十分に注意してください。
参考:ハチに注意 ~ハチの被害にあわないために~|宮城県美里町
対処グッズを携帯する
万が一ハチに刺された時のことを考えて、対処グッズを持っておくと安心です。
特に、毒を吸い出す「ポイズンリムーバー」と、ショック症状を緩和する「エピペン」は刺された後の応急手当に大変役立ちます。
ハチ毒による症状は、刺されてすぐ発症することも少なくありません。
救急車を待っている間に自身で対処できると重症化を防げる可能性が高くなるので、過去にハチ刺され経験がある場合は特に事前準備を怠らないようにしてください。
参考:蜂毒アレルギーとアドレナリン自己注射キット(エピペン)|医療法人花乃羅会ふじもとクリニック
巣を駆除する
クロスズメバチの巣を放置するとハチの数が増え、刺されるリスクが高まります。
安全に巣を駆除するためには、専門の駆除業者に依頼することが最も効果的です。
以下の記事を参考に駆除方法を学び、自身で対処するか業者依頼するか検討してみてください。
▼スズメバチを自力で退治する方法を解説!手順ごとに具体的に紹介!▼
スズメバチを駆除したい時はどうしたら良い?自力での退治方法とおすすめの駆除方法を紹介!
クロスズメバチ駆除なら『ハチ專門駆除クリーンライフ』がおすすめ!
クロスズメバチを含めた、ハチの巣駆除にお悩みなら『ハチ專門駆除クリーンライフ』にご相談ください。
全国に支店を持っているため、ご依頼から最短30分で現場に駆けつけてハチの駆除を行うことが可能です。
オオスズメバチやキイロスズメバチなど、死亡事故を引き起こす危険なハチの対処も安全に行えるため、ハチに関する悩みを解決したい場合はうってつけとなっています。
現地視察や見積もり、キャンセル料は完全無料で相談・依頼がしやすいのも強みです。
巣を駆除した後の再発防止や、仮にハチ刺され被害に遭った時の対処法の説明も可能なので、お気軽にご相談ください。
黒いスズメバチ「クロスズメバチ」に関するよくある質問
- クロスズメバチの巣は土で埋めれば対処できますか?
- 土で埋めるだけでは対処法として不十分です。
巣ごと駆除しないとハチによる被害を根本的に防ぐことはできないため、駆除專門の業者に依頼するのが賢明です。
- 黒いスズメバチは安全ですか?
- 他の黒いスズメバチが黒いスズメバチのように攻撃性が低いとは限りません。
同様に黒い体をした「チャイロスズメバチ」は非常に獰猛で、強い毒を持っています。
体が黒いからといって油断すると大きな事故につながりかねないので注意してください。
- クロスズメバチの寿命はどのくらいですか?
- クロスズメバチのうち、働きバチや雄バチは冬には寿命を迎えます。
越冬できるのは新たな嬢王バチで、冬眠した後に新たな巣作りを行います。
危険ですので、無理せず
まずはプロに相談を!
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