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スズメバチとアシナガバチの違いを徹底解説!見分け方と対処法もわかりやすく
自宅の庭先や建物の軒下などでハチを見かけた際、「スズメバチかアシナガバチか分からない」と不安に感じたことはありませんか。どちらも刺されるリスクがある危険な昆虫ですが、生態や攻撃性、巣の形状などには明確な違いがあります。
適切な対処を行うためには、まずハチの種類を正しく見分けることが重要です。特にスズメバチは強い毒を持っているため命にかかわるケースも多く、適切な対応が欠かせません。
本記事では、スズメバチとアシナガバチの違いについて、見た目・行動・巣の特徴などをもとにわかりやすく整理し、発見時の対応方法まで解説します。ハチによる被害を防ぐための基礎知識としてご活用ください。
Contents
スズメバチとアシナガバチの違いとは?
日本国内でよく見かけるハチのうち、特に注意が必要とされているのがスズメバチとアシナガバチです。
スズメバチは体長が大きく、攻撃性の高い種類として知られています。特に巣に近づくと、強い警戒心を示して襲ってくることがあり、毎年のように刺傷事故が報告されています。一方アシナガバチはスズメバチに比べておとなしい性格とされていますが、油断は禁物です。
どちらも毒針を持ち、人を刺すことがありますが、見た目や性格、巣の作り方などに明確な違いがあります。自宅の敷地内や近隣で見かけた際に、適切な判断と対応をおこなうためにも、次の表で違いをチェックしましょう。
項目 | スズメバチ | アシナガバチ |
---|---|---|
画像 | ![]() |
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分類 | スズメバチ科スズメバチ亜科 | スズメバチ科アシナガバチ亜科 |
大きさ | 2~4cm | 1.5〜2.5cm |
体格 | アシナガバチより大型 膨らんだ腹部 |
脚が細長い 全体的にスリム |
色 | オレンジと黒のしま模様 | 黄色と黒のしま模様 |
飛び方 | 直線的に飛ぶ | ふらふらと飛ぶ |
攻撃性 | 攻撃性が強い傾向 | スズメバチよりは大人しい |
毒の強さ | 強い毒性 (アナフィラキシーショックを起こす) |
スズメバチよりは弱い (アナフィラキシーショックを起こす) |
活動する時期 | 4~11月 | 4~11月 |
活動のピーク | 7~10月 | 6~8月 |
巣の形状 | ![]() |
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巣を作る場所 | 閉鎖的な場所 | 開放的な場所 |
見た目の違い、生態の違い、巣の形状の違いといった細かい点についても解説します。
見た目の違い
項目 | スズメバチ | アシナガバチ |
---|---|---|
画像 | ![]() |
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分類 | スズメバチ科スズメバチ亜科 | スズメバチ科アシナガバチ亜科 |
大きさ | 2~4cm | 1.5〜2.5cm |
体格 | アシナガバチより大型 膨らんだ腹部 |
脚が細長い 全体的にスリム |
色 | オレンジと黒のしま模様 | 黄色と黒のしま模様 |
飛び方 | 直線的に飛ぶ | ふらふらと飛ぶ |
スズメバチとアシナガバチは、外見にもはっきりとした違いがあります。見分ける際の第一歩として、体の大きさや形状、色味を観察することが有効です。
スズメバチは体長が比較的大きく、ずんぐりとした体型をしています。黒と黄色のしま模様が目立ち、全体的に重厚感のある外観です。
一方、アシナガバチはスリムで細長い体型が特徴です。色味はスズメバチよりもやや淡く、オレンジより黄色に近いといえます。名前のとおり足を長く垂らして飛ぶ姿も、見分けるポイントになるでしょう。
生態の違い
項目 | スズメバチ | アシナガバチ |
---|---|---|
飛び方 | 直線的に飛ぶ | ふらふらと飛ぶ |
攻撃性 | 攻撃性が強い傾向 | スズメバチよりは大人しい |
スズメバチとアシナガバチは、行動や生態の面でもいくつかの違いがあります。重要なポイントの1つとして、飛び方が挙げられます。スズメバチは直線的で素早い飛行をするのに対し、アシナガバチは足を垂らしながらややふらふらと飛ぶように見えるのです。
攻撃性も重要なポイントです。スズメバチは極めて攻撃性が高く、接近するだけで威嚇・攻撃を仕掛けてくることがあります。一方でアシナガバチは比較的おとなしい性質を持ち、巣に近づくかよほど刺激を与えない限り自ら攻撃してくることは少ないとされています。
毒の違い
項目 | スズメバチ | アシナガバチ |
---|---|---|
毒の強さ | 強い毒性 (アナフィラキシーショックを起こす) |
スズメバチよりは弱い (アナフィラキシーショックを起こす) |
スズメバチもアシナガバチも、アナフィラキシーショックを引き起こす可能性があります。アナフィラキシーショックとは、重大かつ急速なアレルギー反応が全身に出た状態を指す言葉です。適切な対応をしなければ死に至る可能性もあります。
毒性自体はスズメバチの方が高く、攻撃性も相まってとても危険なハチと認知されています。ただし、これはアシナガバチが安全ということを意味するわけではありません。毒性が比較的低く、凶暴性がスズメバチほどではないにせよ、命を奪う恐れはあります。
ハチの毒によるアナフィラキシーショックは、基本的に複数回刺されることで発症の可能性が高まります。過去にハチに刺されたことのある方は特に注意してください。なお、はじめて刺された人でもアナフィラキシーショックが起こる可能性はあります。
活動時期の違い
項目 | スズメバチ | アシナガバチ |
---|---|---|
活動する時期 | 4~11月 | 4~11月 |
活動のピーク | 7~10月 | 6~8月 |
スズメバチとアシナガバチはどちらも春から秋にかけて活動しますが、スズメバチの活動が本格化するのは4月〜11月頃です。特に8月〜9月は新女王バチの誕生を控えて攻撃性が高まり、巣を守るために敏感になります。
アシナガバチはも活動時期は4月〜11月頃までですが、ピークは6~8月となっています。なお、ピーク期には比較的おとなしいとされるアシナガバチも攻撃性を示しやすくなるため、巣に近づかないようにしましょう。
巣の形状の違い
項目 | スズメバチ | アシナガバチ |
---|---|---|
巣の形状 | ![]() |
![]() |
巣を作る場所 | 閉鎖的な場所 | 開放的な場所 |
スズメバチとアシナガバチは、巣の形状にも大きな違いがあります。巣の見た目や設置場所を観察することで、ハチの種類をある程度見分けることが可能です。
スズメバチの巣は、球状またはフラスコ型で、灰色や茶色の層が幾重にも重なったような構造をしています。木の枝や幹、軒下や屋根裏、地面や地中など、人目につきにくい場所に作られることが大半です。巣のサイズもアシナガバチより大型で非常に頑丈となっています。
一方、アシナガバチの巣は傘やシャワーヘッドのような形をしており、六角形の部屋(育房)がむき出しになっているのが特徴です。素材は紙のような質感で、規模は小さく、木の枝や茂みや軒下・ベランダ、建物の隙間など、比較的開けた場所に作られます。
スズメバチとアシナガバチを見分けるポイント4つ
実際にハチを目にしたとき、種類を即座に判別するのは容易ではありません。しかし、いくつかの外見的特徴に着目することで、ある程度の見分けは可能です。ここでは、特にわかりやすい判断基準として、次の4ポイントを挙げていきます。
- サイズ感で見分ける
- 色味で見分ける
- 巣の形で見分ける
- 飛び方で見分ける
それぞれのポイントについて見ていきましょう。
サイズ感で見分ける
最も直感的に判断しやすいのが、ハチの大きさです。スズメバチは一般的に体長が2〜4cmと大型です。太くがっしりとした体つきで、飛行中もずっしりとした印象を与えます。
一方、アシナガバチは体長が1.5〜2.5cm前後とスズメバチよりも一回り小さく、全体的に細身でスリムな体型をしています。脚が長く、飛行中は足を垂らしているため、ひと目で区別できる場合もあるでしょう
ハチの大きさは、ある程度の距離があっても目視で判断しやすいため、最初に確認すべきポイントです。
色味で見分ける
ハチの種類を見分けるうえで、体の色味や模様の特徴も有力な判断材料となります。スズメバチは一般的に黒とオレンジの強いコントラストを持つ体色をしています。しま模様がはっきりとしており、視覚的にも警戒色として認識しやすい外見といえるでしょう。
一方、アシナガバチは、茶色や赤褐色がかった柔らかい色合いの黄色が特徴的です、模様もスズメバチほど鮮明ではありません。
巣の形で見分ける
ハチを直接確認できない場合でも、巣の形状を見ることで種類を見分けることができます。ハチの巣は種類ごとに構造が大きく異なるため、識別の重要な手がかりになります。
スズメバチの巣は、球状またはフラスコ型です。入り口は1か所のみで、巣の中は外から見えません。場所によっては直径30cm以上にもなる大型の巣を作ることもあります。
一方、アシナガバチの巣は傘やシャワーヘッドのような開放的な形状で、六角形の育房がむき出しになっています。巣の規模は小さめです。
「外側が覆われているかどうか」「巣の大きさ」「設置場所」などを確認すれば、ハチの種類を判断する有力な手がかりとなるでしょう。
ハチを見つけた時の対処方
庭や住宅周辺でハチを見つけた場合は、決して軽視せず慎重に対応することが大切です。
厚生労働省の人口動態統計によると、ハチに刺されたことが原因で毎年10人から20人程度が死亡しており、2023年には21人が命を落としたと報告されています。
年度 | 2020年度 | 2021年度 | 2022年度 | 2023年度 |
---|---|---|---|---|
ハチによる死亡者数 | 13人 | 15人 | 20人 | 21人 |
・出典:厚生労働省「人口動態調査」
ハチやハチの巣を見かけた場合に「放置する」という選択は避けるべきです。自力で駆除が可能かどうか、業者に依頼するべきかどうかを解説します。
自分で駆除するのは控える
ハチの巣を見つけた際、「自分で何とかできないか」と考える方もいるかもしれません。しかし、アシナガバチであっても、スズメバチであっても、基本的に自力での駆除は控えるべきです。
特に、巣を刺激された蜂は集団で襲いかかってくるでしょう。防護服や専用の駆除スプレーなどの装備がなければ、安全に作業を行うことは困難です。
「アシナガバチなら比較的おとなしいし自力で駆除できるのでは?」と思われがちですが、スズメバチほどではないにせよ強い毒を持ち、場合によっては命に関わる重大な事故につながります。「刺されないように気をつける」程度の心構えでは不十分です。
安全確保のためにも、ハチの巣を見つけたら速やかに専門業者に相談するのが賢明な判断といえるでしょう。
業者に依頼する
スズメバチやアシナガバチの巣を発見した場合は、無理をせず専門業者に駆除を依頼するのが最も安全かつ確実な方法です。特に巣が人目につきにくい場所にあったり、ハチの数が多かったりする場合には、個人での対処は危険を伴います。
業者に依頼する際は、次の情報をできるだけ正確に伝えると、見積もりや対応がスムーズに進みます。
- ハチの種類(わかる範囲)
- 巣の設置場所(軒下・木の中・地中など)
- 巣のおおよその大きさや高さ
- ハチの活動の様子(飛び回っているかどうか)
状況が不明確な場合や、巣が目視できない場所にある場合には、現地調査を依頼してから正式な対応を決めるケースもあります。多くの駆除業者では、事前の見積もりや調査に対応しているため、まずは電話やWebから相談してみるとよいでしょう。
ハチの種類や巣の位置にかかわらず、安全を最優先に考えるなら、専門の知識と装備を持ったプロに任せることが最善策です。ハチ駆除専門業者を探しているなら<蜂駆除専門クリーンライフ>にお任せください。
ハチを見つけた時によくある質問
最後に、ハチを見つけた時によくある質問を3点ピックアップして紹介します。
- ハチに刺されたらどうすればいい?
- ハチの巣ができるのを防ぐにはどうすればいい?
- ハチを見つけた時のNG行動は?
それぞれ命にかかわる内容です。正しい知識を身に着け、安全と安心を守れるようにしましょう。
ハチに刺されたらどうすればいい?
ハチに刺された場合は、迅速かつ冷静な対応が重要です。特にスズメバチの毒は強力で、強烈なアナフィラキシーショックを引き起こす可能性があります。以下のような手順で応急処置を行いましょう。
- 安全な場所に避難する
- 針を抜く(針をつかむのはNG)
- 水で洗い流す
- 患部を冷やす
- 医師の診療を受ける
再び刺されるのを防ぐため、まずはハチのいる場所から離れます。あせって手で振りはらったり、走り回ると余計にハチを刺激しかねないため避けましょう。
針が残っている場合は、根元から毛抜きやピンセットで抜くか、横に払って落とすようにしましょう。針をつかむと、針の中の毒がさらに注入される恐れがあるため注意してください。
次に水洗いをします。ハチの毒は水に溶けるため、傷口から手で毒液をしぼりだしつつ水でよく洗い流してください。その後、抗ヒスタミン軟膏やステロイド軟膏があれば塗布をおこないます。次に保冷剤や冷湿布などで患部を冷やし、腫れをおさえましょう。
応急処置が終わったら、速やかに医師の診療を受けてください。命を守るためには、「大丈夫だろう」と自己判断しないことが大切です。
参考:
日本赤十字社「動物にかまれた・ 蜂に刺された」
川崎市「ハチに刺されてしまったら」
ハチの巣ができるのを防ぐにはどうすればいい?
ハチの被害を未然に防ぐには、巣が作られにくい環境を整えることが重要です。住居周辺の清掃を定期的に行うようにしましょう。ゴミや枯れ葉が溜まったままになっていると、ハチやその餌となる昆虫が寄りつきやすくなります。
また、建物の屋根裏や壁の隙間などからハチが侵入し、巣作りを始めることがあります。外壁や通気口、配管のまわりに生じた隙間をふさぐことで、物理的にハチの侵入を防げるでしょう。ただし、集合住宅や賃貸物件では管理会社への確認が必要です。
市販の防ハチネットや忌避スプレーを活用するのも有効です。ハチが好んで巣を作る軒下、ベランダ、エアコン室外機の裏などに予防的に設置しておくと、初期段階での巣作りを防ぐ効果が期待できます。
ハチを見つけた時のNG行動は?
ハチを見かけた際、驚いて反射的に手で払ったり、大きな声を出したりしてしまうことがありますが、これらの行動は非常に危険です。ハチは振動や素早い動きに敏感で、威嚇されたと感じると攻撃してくる性質があります。
また、香水やヘアスプレーなどの香りはハチを刺激する可能性があります。野外レジャーの場合はこうした美容品の使用は避け、不意の遭遇の時には速やかに距離を取りましょう。
巣に近づいて確認しようとしたり、棒などで突く行為も絶対に避けてください。巣に刺激を与えるとハチは強い防衛本能を発揮し、攻撃者である人間を徹底的に刺しに来ます。とにかく落ち着いてハチから距離を取り、刺激をしないことが求められるのです。
参考:公益社団法人 日本皮膚科学会「ハチ刺されの対策は?」
スズメバチとアシナガバチはどちらも危険!駆除は業者に依頼しよう
スズメバチとアシナガバチは見た目や生態に違いがありますが、いずれも刺される危険性があるため、決して油断はできません。ハチを見かけた際は、落ち着いて行動し、早めに専門業者へ相談することが安全な対応です。
ハチ駆除専門業者を探しているなら蜂駆除専門クリーンライフにお任せください。スズメバチやアシナガバチといった危険なハチ駆除に対応可能です。ハチを見つけたら無理に自力対応せず、ぜひご相談くださいませ。
危険ですので、無理せず
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